みどりのこかげ - 30代初マタ&フルタイム共働き-

30代で初めての妊娠、フルタイム共働き、両実家遠方…。幸せな家庭と自分らしい働き方を望む30代女性の日常。

出産④ 分娩室渋滞

この記事は「出産① 雨の中の入院 」「出産② 人工破膜」「出産③ 効かない麻酔」の続きです。

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ストレッチャーに乗せられ、頭を微動だにする余裕すらなく分娩室に運ばれた。すると、そこには先客の妊婦さんが…。そして、あとから知ったのだけど、この時私の後ろにも妊婦さんいたらしい。つまり、前にも妊婦、私も妊婦、後ろも妊婦で

 

 

分娩室、渋滞。

 

 

念のため補足すると、私は地方での里帰り出産である。待合室に沢山の妊婦さんが並ぶような都内の病院にいるわけではない。重なるときは重なるものらしい…ただ相当珍しい状況だったようではある…

分娩室にはメインの分娩台と診察用の簡易分娩台の2台があり、空いていた簡易分娩台にひとまず移動した。またも助産師さん・看護師さん2人がかりで、点滴の管、麻酔の管が絡まりそうになり必死になりながら移動。少しの移動も身体に響き辛い。

しかしその後、先生がなかなか現れず精神も肉体もますます疲弊した。

率直なところ、

「麻酔分娩でこの辛さってあり得るのか?」「次は完全無痛推しのところじゃないと無理だ…」「というか第二子も欲しいけどこれは相当辛い、すぐには無理では…」

…と、余裕がなくて妙に憤ったり不安になったり、思いが頭を駆け巡っていた。

ほどなくして先生登場。

人工破膜の恐怖が蘇り、陣痛の波もくる中、痛みを耐えながら開脚し内診受けると、少しいきむように指示された。「え、いいの?」と少し気持ち緩む。

そして…先生がニヤリとした。

 

「ほぼ全開だな…」

 

…やった!

私も泣きそうな顔で笑顔に。これ以上は処置無い!ようやく産める!まだ産んでもいないけど、ようやくスタートラインにたてた気持ちになった。そして「陣痛室ではやばいレベルの痛みだったけど、全開に近付いてたからか…」と妙に納得。

が、先生は他の妊婦さん見るためまた離れた。。。先生は離れるし、看護師さん助産師さんみんな周りでバタバタしてるし、明確にいきんで良しと言われていなかった為、てっきり「待機」かと勘違い。もしここで本気でいきみ始めていたら、出生時刻も多少変わっていたかも…?ただ、この時はひたすら、「陣痛の波がきたら助産師さんに声をかけて、足元に来てくれる助産師さんを見て息をふぅ〜っと長く出しながらお腹をへこます」を繰り返した。

その後、呼吸の辛さや苦しみと共存しながら、1~2時間ほど経過。。。

 

いつになったら産めるんだろう‥‥?

 

茫然と痛みと共にベッドに横たわりながら思っていた。

もう無駄かとも思ったが麻酔を追加してもらった。すると、これまでとは何かが変わった。それまで本当に麻酔が効かなくて、早めに麻酔をしてもらわなかった事を相当に後悔していたのだけど、神様はようやく私の痛みに気付いてくれたようだった。この最後の麻酔こそが麻酔と言えた。ようやく効いてきた。ほんと、最後の最後に。←しつこい まだまだ痛いのは痛かったけれど、これまでの痛みに比べれば全然マシ。ただ、もう身体は何時間も耐えられるレベルでは既にない。疲れ切っていた。

途中、ようやくメイン分娩台から前の出産者が移動した。ついに分娩台へ移動…!

 

が…

 

ここで「さぁいきんで!」みたいなのが始まるのかと思ったが、ここでもなかなか「医師・助産師に囲まれるの図」にならない。立ち合い希望だけど夫もまだ分娩室に入ってきていない。念のため夫をいつ呼ぶか確認すると、もう少し進んでから、とのことで待つことに。度々陣痛の波でいきむ。陣痛の度助産師さんに声かける→周りで諸々準備をしていた助産師さんが私のもとにきてくれる→呼吸を指示してくれる…を繰り返していた。

 

あれ?もしかして…

 

ふと、急に察した。もしかしてもう、本気いきみGOってこと?メインの分娩台に移ったのもあるけど、そもそも私のお産の進捗待ちだったのでは…と急に理解した。 でも本当はダイレクトにそう言ってほしかったナ…☆涙…そしてようやく本気で(さらに)出すつもりで頑張り始めた。 すると助産師さんから「上手ですよ、もう赤ちゃん頭少し2〜3cmくらい見えてますからね」と言われ、希望の光が差す。このあたりで、もう産むんだ、産まれるんだと力強く感じた。

途中、どこからともなく先生登場。

様子を見て助産師さんと「ちょっと弱いな…吸引しないとだめか…」と話してるのが聞こえた。ここで私、俄然いきりたつ。

ここまできてそれは無い!それはさせまい!

念のためですが…もちろん、吸引がダメなわけじゃない。むしろ吸引ってさらに痛みが凄いらしいので、耐えた女性は本当に凄いと思う。でもようやくここまで来られたから、最後は自力で産みたいと思った。

ここから、妙に「産むぞ」という意思がメキメキ強くなっていった。

 

→⑤の記事へ続く

(長くなりましたが、次の記事が最後です)