みどりのこかげ - 30代初マタ&フルタイム共働き-

30代で初めての妊娠、フルタイム共働き、両実家遠方…。幸せな家庭と自分らしい働き方を望む30代女性の日常。

出産① 雨の中の入院

入院当日。遠方の夫がかけつけてくれて、夫の運転する車で産院へ向かった。

この日は雨で街全体が暗くて、曲がる道を間違えてしまい少し遠回りしてしまった。予定日を大幅に超えて不安いっぱいの私。その心情をそのまま表したような道のりだった。。。

 

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産院に到着すると「陣痛室」と呼ばれる分娩まで待機する部屋に案内された。そこでサクッと着替えて処置室に向かう。そこで子宮口を開くための処置として「バルーン」の挿入の処置が行われたんだけど、処置の際、助産師さんに軽く腕をおさえられた。

 

え?なになにどういうこと??

…と思った次の瞬間、、、…痛かった(汗)

おそらくこの痛い処置で動いでしまう人が多いからさっき腕をおさえられたのだろう…とコンマ3秒くらいで理解。。。

しかし!この段階で弱音を吐くわけにはいかない…ここは軽く耐えられないと今後自分の身心がもたない。…というわけで、無言で耐えた。

ほどなくじんわりとやってくる鈍痛と共に、助産師さんに付き添われ部屋に戻る。

「私は明日17時までの勤務だけど、それまでには赤ちゃんと会えるんじゃないかな」

助産師さんにはそう言われたけど、私にはどうもそう思えなかった。

2~3日、場合によっては1週間、促進剤を調整しながら産まれずに入院することもあり得るよね…

陣痛室では、看護師さんがNSTをセットしてくれた。

 

NSTのイメージ。左…赤ちゃんの心拍とお腹の張り具合を表示する装置。右…妊婦のお腹にはそれを計測する装置ををバンドで付ける。

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その後、夫と面会時間ギリギリまで一緒に過ごし、明日朝また来てもらうことにしてこの日は私の実家に戻ってもらった。

一人ベッドで横になりながらスマホを握る。かねてからDLしていた陣痛アプリを開く。陣痛がきたタイミングでボタンを押し、間隔を確認できるやつ。自宅でも多少使用したけど本格的な出番がなかった。。。ただこの日はバルーンで刺激を受けたのか、生理痛のように内臓にずんずんと響く痛みがでてきて。23時台、痛みの波が10分間隔を切り始め、24時を過ぎると7~8分間隔になった。

途中1時頃、トイレに行く。歩いてる途中でも陣痛が来るので痛い。。。助産師さんが付き添ってくれて、廊下を休み休み進みながらズリ足で移動した。ちなみに助産師さんは遠隔で陣痛感覚の数値を見ててくれてるのだけど、

「陣痛、5~6分間隔になってたね」

と言われた。

え?!

ということは、これからどんどん進んでもおかしくないのでは?

と少し希望の光。陣痛が進んでたら、挿入しているバルーンが外に出てくることもあるらしい。出てきてる気がしますと伝えると、トイレで確認してみてと言われ、確認する。2㎝ほど突出している感じ。しかし、助産師さんによると、これくらいでは出てるとはいえないらしい。残念。。。また痛みと共にベッドに横になる。

2時頃、手元のアプリでも陣痛が5~6分間隔となっているのが確認できた。

もしかしてドンドン進んだりして…?

でも結局5時頃になると陣痛は断続的なものになって、明け方には15〜30分間隔に。遠のいたのかな、と複雑な気持ちになりつつも、今後の体力温存を考え合間合間で少し寝た。

5:30頃、夫からお腹の様子を確認するLINEがきた。心配して早起きしてくれたんだな…と少し心強く感じた。そのとき、NSTが大きな音をたてはじめた。

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お腹の中で鼓動を打つような感覚。身に覚えのあるリズム。赤ちゃんのしゃっくりだ。NST越しに聞くしゃっくりは音が大きくダイナミック。。。これがお腹の中最後のしゃっくりになるのかな?なんだか感慨深くなってきて、いそいそとムービーで音を撮る私。

しかし。。。

その後、大きな進捗もないまま窓の外が明るくなってきた。そして8時、朝食が運ばれてくる。痛みの間隔が遠のいた分、少し食欲もあった。厚切りのバタートーストが美味しい。バルーンが入ったままなので「座るの難しいな…」と身体をゆがませベッドに腰掛けながら食べる。

そしてこれが出産前最後の食事となった。次に味わうのは"究極の痛み"となる。。。

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