みどりのこかげ - 30代初マタ&フルタイム共働き-

30代で初めての妊娠、フルタイム共働き、両実家遠方…。幸せな家庭と自分らしい働き方を望む30代女性の日常。

切迫早産で緊急入院 ② ~予期せぬ入院~

病院へ行く道のりは、いつもと違って一歩一歩が違和感だった。

朝病院へ行くと決めた時から、お腹が張ってはおさまり、張ってはおさまりを繰り返し、歩いているときもそれを感じて、なかなか一歩が進められないくらいになっていた。

(これが後期の張りってやつ?それともやっぱり何かおかしい?疲れがたまってたのかな…)

そうこうしながらようやく病院へ到着。

「どうされました?」

「お腹が張ってるようで…いや、張ったりおさまったりなんですけど…」

話しながら、後期の普通の張りかもしれないし、大げさと思われちゃうかな、とも思った。

思いのほか早めに順番を呼んでもらえて診察室に入る。こちらの病院は日によって担当が変わるシステムなんだけど、この日は前に担当してもらった事のあるベテランの先生だった。他の先生も丁寧だけど、前にこの先生に診てもらった時は通常の検診の中で私の子宮内膜症を速攻で診断し説明してくれたので、ベテラン先生でラッキーだな、何かあったらすぐ処置してもらえそうで安心と思った。 お腹の張りを少し手で確認しつつ経腹エコーでお腹の様子を見てもらう。

「確かに張ってるね、赤ちゃん見てみましょう…あ、逆子ちゃんだね~」

 「え!そうですか、こないだまで頭位だったんですが、向き変っちゃったんですね…」

「うん、でもまだ動きますから、大丈夫ですよ」

 確か頭位か逆子かの判断が出来る週数となったころ、初っ端から頭位で「よかった~!」と思っていたのに、逆子になっちゃったらしい。でも、まだ動き回る時期だし、さほど心配する必要はなさそう。

 「心音も元気そうだね。」

そういって先生は機械を通して心音を聞かせてくれた。

 「ドッドッドッドッド…」

規則正しい元気な心音を聞いて、少しずつ安心感がわいてきた。

(なんだ、やっぱり私が考えすぎで、きっとこれは後期の張りってやつかな…良かった。今からいけば保育園見学も間に合うな。。)

「子宮口も開いてないね。ここで異変があったら、薬飲んで自宅安静とか入院ってなるんだけど。念のためモニターの検査もしましょうね。」

 そういわれて、いわゆるNSTノンストレステストと呼ばれる検査を受けることになった。これは、一般的に妊娠後期にうける検査の一つらしいのだけど、赤ちゃんの心音とお腹の張り具合を検査するもの。

 

▼イメージ(画像は拾いものです)

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看護師さんに器具を装着してもらいながら、

(やっぱり考えすぎだったかな、逆子ちゃんになっていつもと違う感じがしてたのかも。検査終わったら多分「あんまり無理しないように(残業しない、激しい運動しない)」とか言われて終わりかな?)

と、思っていた。

 この検査は30~40分かかるとのこと。保育園間に合うかなぁ…と時計を気にする私。

(30分弱で終わればギリ間に合う。もし間に合いそうになかったら、電話して遅刻して行こう。)

検査中LINEの操作をしても大丈夫か看護師さんに確認してから、夫にLINE。

 

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機械のモニターは私でも見られるんだけど(遠隔で先生や看護師さんも見ることが出来るらしい)、赤ちゃんの心拍数と張りの指数を眺めていると、お腹がぐうっと膨れたときに張りの数値がぐうっと上がり、赤ちゃんの心拍もぐうっと上がっていた。それは周期的に繰り返していて、赤ちゃんが動いてるのかな?でも動いてるにしてもこんなに心拍数上昇して大丈夫かな?と心配になった。

 

▼イメージ(画像は拾いものです)

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検査が終わり、看護師さんが機械を外してくれて、ちょっと待つように言われた。先生が結果を確認してるみたいだった。その後また看護師さんが戻ってきて、

「入院になるかもしれないけど、入院できます?」

「えっ」

突然の問いかけにビックリした。念のためにしたモニターの結果、おかしかったの?…でもこういう時はひとまずそういう質問する形式質問的なものかもしれないよな…と思い直し、

「あ、えーと…はい…」

とよくわかっていないまま返事した。

 

診察室に呼ばれると、

「ちょっとびっくりしたんだけどね…」

と、先生の説明が始まった。検査結果の紙を見せながらの説明によると、もはや陣痛レベルで張りがきているようで、切迫早産とのこと。通常「自宅で絶対安静」か「入院で絶対安静」になるのだけど、この結果なら絶対入院すべきだということ。

「入院なら点滴、自宅なら飲み薬だけど、点滴と飲み薬は効果が全然違うし、これくらいの張りだと点滴しないとおさまらない。そして、里帰り出産希望なら、入院して点滴して収まったときに退院、その後すぐに帰省しないとまたいつ張りがでるか分からない。張りが出てしまったらNICU新生児集中治療室)がある大きな病院でないと対応できないし、そうなったらもう里帰りは絶対に無理でこちらで出産するしかなくなってしまう」

とのことだった。

先生の説明はとても丁寧で、緊張感持ちつつも優しい口調だった。でもあまりに突然のことで、私、しばし茫然

点滴…?NICU…?自分は健康妊婦を自負するほどで、仕事もフルタイムでしてたし、週末も動ける範囲で出かけてた。昨日も一人フラッと出かけたし。これまで赤ちゃんに異常が指摘されることもなかったし、今回は逆子だったけど最初は頭位だったし。

(入院…?そんなに悪いの?赤ちゃん大丈夫なのかな?すぐ実家に戻らないと実家で生めないって?そんな…ゆかりのあるあの土地で生むって決めてるのに…。)

(来週から産休で、こっちでやりたいこと一杯あったのに、それも全部できないってことだよね…いや、それどころの事態じゃないってこと…??)

(赤ちゃんに万一のことがあったらどうしよう…!)

色々な考えが浮かんできた。言葉にするのも嫌なほど、最悪の事態も。必然的に、入院せざるを得ないと考え、入院する流れで手続きを進めてもらう事にした。その間、私は保育園に見学キャンセルの連絡を、会社には急遽入院となり休むこと・復帰日程は改めて相談したいが申し訳ないがもしかしたら復帰できない可能性もある、といった旨を連絡した。そして、夫に電話。

 

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 朝家を出るときはあまり深刻にとらえてなさそうだったけど、動揺した私の電話で、これは大変だと理解してくれたらしく、5分で会社を出てくれたみたい。

 

入院についての説明を受けたあと、車いすで病室に運ばれ、そのままベッドに横になり、即、点滴を開始。トイレ以外は歩行禁止の24時間絶対安静になるので注意するように、と説明を受けた。